〈年金の手続き〉手続きの種類と、年金の手続きで必要になるものを一挙ご紹介!

父が亡くなりました。役所に行ったときに年金の手続きの案内を受けたのですが、自分にはどの手続きが必要で、何を持っていったらよいのかよくわかりませんでした。年金の手続きについて教えていただけないでしょうか。

家族を亡くしたときに、年金事務所で必要になる手続きには、

  1. 死亡届の提出と未支給年金の請求
  2. 遺族年金(遺族厚生年金、遺族基礎年金)の支給申請
  3. 寡婦年金、死亡一時金の支給申請

があります。手続きの際には亡くなった人の「年金証書」と「住民票の除票」が共通して必要です。

 

この記事では、家族を亡くされたときの、年金事務所での手続きとその方法についてご紹介します。

 

必要になる年金の手続きは、亡くなった人の年金の加入状況により異なりますが、必要な手続きがわかったときに、ぜひこの記事をお役立ていただき、何度も足を運ぶことなく手続きを終えられるようにしていただければと思います。

 

1.年金事務所でできること(必要な手続き)

家族を亡くしたときに、年金事務所では以下の手続きのために赴くことになります。

  1. 死亡届の提出と未支給年金の請求
  2. 遺族年金(遺族厚生年金、遺族基礎年金)の支給申請
  3. 寡婦年金、死亡一時金の支給申請

 

1.死亡届の提出と未支給年金の請求

これは後述しますが、年金事務所用の死亡届があります。

複写式になっており、未支給年金の請求用紙と一緒になっています。

 

※役所によっては、マイナンバーが年金事務所と紐づけられており、この場合は役所で死亡届を提出したときに、年金事務所にも連絡がいき、年金の支給が止まります。(その場合は年金事務所での死亡届の提出は不要となります)

ただし、現時点で全国どこの役所も年金事務所と連携がとれているわけではないようです。今後のマイナンバーの普及によって、連携が進むと思われます。)

 

〈参考〉未支給年金についてはこちら
※準備中

 

 

 

2.年金の手続きで必要になるもの

前章の内容に紐づけて、ここではそれぞれの手続きで必要になるものをご案内していきます。

 

その前に、いずれの手続きであっても、共通して必要となるものが、

  • 亡くなった人の年金証書
  • 亡くなった人の住民票の除票

の2つです。

 

※年金証書とは

年金の受給が始まるときに受け取るものです。
(もし手元にないなど、提出できない場合は理由が必要となります。)

年金証書のイラスト

 

※住民票の除票とは

亡くなった人の住民票のことです。死亡したことにより、住民登録が削除されているため、「住民票除票」といいます。

住民票の除票のイラスト

 

 

これら2つの書類を必ず用意しましょう。

各手続きは、これらの書類に追加で必要になります。

 

2-1.未支給年金の請求で必要になるもの

未支給年金を請求するときに、追加で必要になる書類は次の通りです。

①未支給年金・未支払給付金請求書および受給権者死亡届(報告書)
②死亡者との関係がわかる戸籍謄本
③請求する人のマイナンバー
④振込口座の通帳の写し
⑤生計同一関係に関する申立書(必要な場合)

 

①未支給年金・未支払給付金請求書および受給権者死亡届(報告書)

この書類は、年金事務所にも備え付けがありますし、日本年金機構のHPよりダウンロードすることもできます。

用紙は複写式になっており、

  • 未支給年金・未支払給付金請求書
  • 受給権者死亡届(報告書)

が一緒になっています。

▼こちらのページに記入見本があります。

 

②死亡者との関係がわかる戸籍謄本

未支給年金を受け取る要件を満たしているかどうかを確認するために、戸籍謄本を用意しましょう。(法定相続情報一覧図でも代用可能です)

 

③請求する人のマイナンバー

①の用紙に記入する欄がありますし、また窓口でも再度提示する必要があります。

必ず手元に用意しておきましょう。

(マイナンバーが提出できない場合は、請求者の世帯全員の住民票が必要です)

 

④振込口座の通帳の写し

こちらも、①の用紙に記入し、また書類の提出時に添付する必要があります。

 

⑤生計同一関係に関する申立書(必要な場合)

亡くなった方と別世帯だった場合に提出することになる書類です。

この書類が必要になる状況や、記入に関しては以下の記事をご覧ください。

〈参考〉
※記事準備中

 

2-2.遺族年金、その他の給付請求で必要になるもの

遺族年金(遺族厚生年金、遺族基礎年金)や、その他の給付(寡婦年金、死亡一時金)を請求するときに、追加で必要になる書類は次の通りです。

①所定の請求書
②亡くなった人と請求者の関係がわかる戸籍謄本
③死亡診断書
④請求者のマイナンバー
⑤振込口座の通帳の写し

 

①所定の請求書

年金事務所にも備え付けがありますし、日本年金機構のHPよりダウンロードすることもできます。

該当するものを用意しましょう。

 

②亡くなった人と請求者の関係がわかる戸籍謄本

いずれにも、受け取る遺族の要件があります。それに該当しているかどうかを確認するために、戸籍謄本を用意しましょう。(法定相続情報一覧図でも代用可能です)

 

③死亡診断書

役所で死亡届を提出する前に、死亡診断書のコピーをいくらかとって、年金の手続で提出できるようにしておきましょう。

 

④請求する人のマイナンバー

①の用紙に記入する欄がありますし、また窓口でも再度提示する必要があります。

必ず手元に用意しておきましょう。

(マイナンバーが提出できない場合は、請求者の世帯全員の住民票が必要です)

 

⑤振込口座の通帳の写し

こちらも、①の用紙に記入し、また書類の提出時に添付する必要があります。

 

3.まとめ

家族を亡くしたときの年金の手続き方法についてご紹介してきました。

 

いずれの手続きであっても、「亡くなった人の年金証書」「亡くなった人の住民票除票」は必要になりますので、準備を進めましょう。

 

また、年金事務所に赴く場合は、予約をして行くことをお勧めします。

予約なしでも空いていれば対応してくれる可能性もありますが、待ち時間が長時間になってしまうこともあるため、予約しておくとよいでしょう。

(ほとんど年金事務所で予約制を導入しています)

 

もし、専門家に手続きを代行してもらう場合は、社労士が専門となります。なかなか手続きの時間が取れない場合は、検討されるとよいでしょう。

 

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この記事を執筆した専門家

この記事を執筆した専門家 吉﨑 昌代
  • 行政書士
  • 社会保険労務士

吉﨑 昌代

Masayo Yoshizaki

全国社会保険労務士会連合会第27210156号
大阪府社会保険労務士会第22594号
日本行政書士会連合会16262536号
大阪府行政書士会第7268号

相続専門の社会保険労務士、行政書士。ご遺族の今後の生活の糧となる「年金」の専門家。適切に漏れなく年金が受けとれるように手続きの全てに対応する。金融機関出身で、銀行の相続手続きにも強い。G1行政書士法人所属。

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