- 相続税がかかるかどうか分からない場合は申告したほうがよいこと
- 相続税の課税対象ではない人が申告することは問題ないこと
- 相続税の課税対象の人が申告しなかった場合、ペナルティを課せられる可能性があること
当センターにもよく、
- 不動産の評価額が合っているのか不安
- 自分で試算したものの合っているか不安
という理由から、「相続税がかかるかわからないのですが、相続税の申告はした方がよいですか?」といった相談をお受けします。
結論、相続税がかかるかどうかわからない場合でも申告しておいた方がよいでしょう。
それはなぜなのか、そして、逆に相続税の申告をしなかったらどうなるのか、の2点についてこの記事で解説していきます。
目次【本ページの内容】
1.相続税の申告はした方がよい2つの理由
相続税がかかるかどうかわからない場合、以下の2点において申告しておいた方がよいでしょう。
それは、
- 控除や特例の適用が受けられる(結果、相続税がかからない可能性がある)
- 結果的に申告が不要だったとしても、申告して問題はない(申告するデメリットはない)
それぞれどういうことかご説明します。
1-1.①申告することで控除や特例の適用が受けられる
相続税の申告をすることで、適用が受けられる控除や特例があります。
(控除や特例とは、いわゆる節税制度のことで、条件を満たせば相続税額を減らすことができます。)
例えば、
- 小規模宅地等の特例
- 配偶者の税額軽減
などがあります。
これらは相続税の申告をすることが条件となります。
「相続税がかかるかかからないかのギリギリの試算」の場合、これらの適用を受けるために申告することで、結果的に相続税がかからなかった!という話はよく聞きます。
各控除、特例には条件があるため、該当する方はぜひご検討ください。
1-2.②結果、申告不要だったとしても問題なし
念のために相続税の申告をしたものの、結果的に対象外で申告不要だったとわかったとしても、特に問題はありません。
もしデメリットがあるとすれば、税額の試算を税理士等に依頼していた場合、その経費が発生することでしょう。
相続税の申告をせずにいて、万が一相続税の課税対象だった場合は、
- 1-1章のような控除や特例が使えない
場合があったりさらには、
- 2章で紹介するようなペナルティが発生する
することがあり、かえって負担が増える可能性があります。
安心を買うという意味でも、申告するかどうかを検討する方がよいでしょう。
(もちろん、明らかに相続財産が相続税の基礎控除以下で課税対象ではない場合は申告は不要です。)
2.申告せず相続税の課税対象になった場合はペナルティがある
相続税がかかるかどうかわからない、そんなときに(1章のように)申告しておくと、もしものときに安心です。
ですが逆に、申告をせずにいて、結果的に課税対象だった場合はどうなるでしょうか。
本来相続税の申告が必要だったにもかかわらず申告しなかった、ということになるため、ペナルティが発生します。
このようなペナルティは、期限からどのくらい過ぎたか、また申告していないことや少なく申告することが故意かどうかによって加算される割合も変わります。
3.まとめ
相続税がかかるかどうかわからない場合は、ぜひ期限内に申告するか視野に入れて検討するようにしましょう。
「かかるかどうかわからない」のは、主に不動産の評価や申告をすることで受けることができる控除や特例などで、相続税申告時の財産評価が変わるからです。
ペナルティを回避するためにも、予め専門家に相談することが得策です。
当センターにも相続税に強い税理士がいますので、ぜひお気軽にご相談ください。