- 生命保険契約照会制度なら、亡くなった人が加入していた生命保険が一覧でわかる
- 42社(2022年9月時点)に対して一括照会が可能
- オンラインで手続きができて便利
「生命保険契約照会制度」とは、その名の通り、保険契約の有無を照会できる制度です。
一般社団法人生命保険協会(以下、生命保険協会)が窓口となって、依頼者に代わって、生命保険各社に保険契約の有無を確認してくれます。
知っておくと大変便利!なので、「たしか生命保険の契約があったはずなんだけど…」という方は、ぜひこの記事を参考にご活用ください。
1.どんなときに使える?(利用場面)
生命保険協会のホームページによりますと、この制度を使える場面は限定されています。
【平時】
- 親や家族が死亡したとき
- 親や家族が認知判断能力が低下したとき
【災害時】
- 災害救助法が適用された地域で被災したことによる死亡または行方不明のとき
これらによって生命保険契約に関する手掛かりを失い、保険金等の請求を行うことが困難な場合に照会が可能です。
つまり、今回のご相談のように、家族が亡くなったときも照会することが可能です。
2.どうやって使う?(利用方法)
手続きはオンラインまたは郵送にて申請が可能で、1照会あたり3,000円の手数料がかかります。
大きな流れは下記の通りです。
❶必要書類を準備する
❷オンラインまたは郵送にて申請する
❸事務局にて照会内容および必要書類の確認される(不備がなければ利用料の決済方法の案内)
❹利用料を支払う
❺生命保険協会から生命保険会社各社に調査依頼
❻調査結果(生命保険契約の有無)を生命保険協会にて取りまとめ
❼生命保険協会から照会者あてに照会結果が回答される
(※契約の有無を全ての生命保険会社に対して行われますので、調査依頼から結果が判明するまでに2週間程度の時間がかかります。)
照会により、保険契約がある保険会社がわかると、あとはご自身で保険会社に連絡をして「協会の生命保険契約照会制度を利用した」旨を伝え、必要な手続きを進めていきましょう。
3.誰が使える?(利用できる人)
個人情報保護法の趣旨のもと、照会できる人が厳格に定められています。
ここでは親や家族が死亡したときについてご紹介します。
- 照会対象者の法定相続人
法定相続人であることを証明するため、相続人と被相続人の関係を示す戸籍等や死亡診断書が必要です。
- 照会対象者の法定相続人の法定代理人
上記に加え、法定代理権の確認書類(登記事項証明書等)などが必要です。
- 照会対象者の法定相続人の任意代理人
上記に加え、任意代理権の確認書類(委任状等)などが必要です。
- 照会対象者の遺言執行者
遺言書、遺言者の死亡がわかる除籍謄本などが必要です。
当センターでもこの照会制度を利用することはよくありますが、その場合は任意代理人として、相続人の代表者の方から委任状をいただいて手続きをしています。
4.まとめ
生命保険契約紹介制度は非常に便利な制度です。
ただ、やはり手間と費用がかかりますので、まずは亡くなった人の部屋や書類から保険証券や通知の手紙、通帳の履歴などの手掛かりがないか十分に探したうえで、それでもわからないときにこの制度を活用しましょう。
また、生命保険協会が照会してくれるのは、保険契約の有無(及び契約がある場合の保険会社)のみです。
照会によって保険契約があることがわかった場合は、ご自身で各保険会社に問い合わせ、所定の手続きをする必要があります。
保険が見つかったことで安心してしまうのではなく、忘れず保険金の請求手続きをしましょう。
この記事が少しでもお役に立てると幸いです。
当センターでは、生命保険契約紹介制度による照会から、それによって見つかった保険金の請求手続きまで全て代行しております。
ご希望の場合はお気軽にご相談ください。